よく学びよく遊べ

何度でも繰り返し観たい、読みたい名作たち

2013年の日本人男性の平均寿命は約80歳。
仮に人生80年としても、人間ひとりが身をもって体験できることには限りがあるわけです。自分はしょせん自分の人生しか生きることができないわけで、だからこそ映像や書物で得られた知識や教訓もとても大事だし、その人の人生に少なからず影響を与えるものだと思うのです。

生時代は暇だったから、とにかく映画を観たし、本も読みました。
「何度でも繰り返し〜」というエントリーのタイトルにある通り、僕は気に入った作品は何度でも繰り返し観たり読んだりしてしまいます。
名作と言っても、泣けるものから笑えるものまでいろいろあるけど、ここに挙げたのは、個人的に落ち込んだ時、壁にぶち当たった時、殻を破りたい時に、思わずまた観たくなる映画やまた読みたくなる本たち。

映画に求めたいのは希望の物語

トレインスポッティング』や『スナッチ』みたいにクールな映画も好きだし、『セブン』や『ゴーン・ガール』、『隣人は静かに笑う』みたいに後味の悪い映画も決して嫌いじゃないけど、やっぱり繰り返し観たいと思うのは希望に満ち溢れた物語。

フォレスト・ガンプ

知能指数が低く足の不自由な主人公フォレスト・ガンプが、強運を味方に現代アメリカを生き抜く様を描くヒューマンストーリー。
「人生はチョコレートの箱。開けるまで中身はわからない」がフォレストの母の教え。つまり、生きてみないとどんな人生があるかはわからない。でも、どうやって生きようとするのかはすべて自分次第。
作中には、エルビス・プレスリーやベトナム戦争、ウォーターゲート事件やスマイリーフェイスが描かれるなど、一瞬実話か? と思っちゃうような演出もあるけど、本作は完全なフィクション作品で、泣けるだけでなく笑えるシーンも多々。
「フルーツ(りんご)の会社に投資したら、一生食べていくお金に困らなくなった」として、アップル・コンピュータもさりげなく登場します。

ショーシャンクの空に

無実の罪で投獄された銀行員が、囚人どうしの争いや刑務官の暴力が絶えない腐敗した刑務所でも決して希望を捨てずに生きていく様を描いたヒューマンドラマ。
頭が切れ、物静かで、しかしとても芯が強い主人公のアンディ・デュフレーン。刑務所内での彼の努力の結晶は、独房の壁に貼られた女優リタ・ヘイワースのポスターの裏に隠されていたのでした。
この映画で学ぶのは、ベタですが、努力はいつの日か身を結ぶということと、夢を決して諦めないことの大切さ。

マネーボール

メジャーリーグの貧乏球団オークランド・アスレチックスのゼネラル・マネージャー(GM)、ビリー・ビーンを主人公にした実話。
ビリー・ビーンは、徹底的なデータ分析によって決して一流とは言えない選手たちだけで貧乏球団を強豪チームに作り変えた球界の異端児。ちなみに彼自身は、学生時代に将来を嘱望されながら選手としては大成せず、その経験によって選手の能力を正しく見極めることを強く考えるようになったそうです。
働くことを題材にした映画では、ビクターのVHS開発プロジェクトを描いた『陽はまた昇る』や、ファッション誌の編集アシスタントとして悪魔のような上司の元で成長する主人公を描く『プラダを着た悪魔』も大好き。

考えるために本を読む

学生の頃は文学作品を、社会人になってからはビジネス書を中心に読んでいます。
小説は『金閣寺』や『仮面の告白』など、三島作品が好き。ビジネス書は、以前少し仕事で関わったこともあり『7つの習慣』シリーズがお気に入りです。
ここでは、誰もが知る鉄板の名作というわけではないけれど、個人的に好きな本をいくつかピックアップしてみました。

14歳からの哲学 考えるための教科書

タイトルこそ『14歳からの〜』となっていますが、何歳になってから読んでも考えさせられる本だと思います。
自分とは? 生とは? 死とは? 身体とは? 心とは? どんなに考えても決して答えはないものだけれど、常に考え、問い続けることの大切さを教えてくれる本。
歯切れよくスパッと物を言う著者・池田晶子には憧れましたが、残念ながら2007年に46歳の若さでがんにより他界しています。
ちなみに、大人版として『41歳からの哲学』もあります。

スローカーブを、もう一球

ノンフィクション作家・山際淳司の代表作で、スポーツを題材にした短編小説集です。どのエピソードもすごく心に刺さるものがある。
実はこのブログでは2度も『スローカーブを、もう一球』に収められたエピソードを題材にエントリーを書いています。

『背番号94』に学ぶ
『江夏の21球』に学ぶ

『背番号94』と『江夏の21球』以外に、『たった一人のオリンピック』も僕の好きな作品。
思いつきでオリンピックの金メダルを目指した22歳の大学生が、まったくの素人から数年かけてボート(シングルスカル)でオリンピック日本代表の座を射止めてしまうという嘘のような本当の話。しかし、詳しくは書きませんが、この物語の結末は決してハッピーエンドではありませんでした。

アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉

7つの習慣』の著者・スティーブン・R・コヴィーやドラッカーにも影響を与えたと言われる心理学者アルフレッド・アドラーの教えを超訳したもの(名言集)で、非常に読みやすい本です。
アドラー心理学の本では、『嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え』も最近ヒットしましたが、これもとても面白かった。
また、超訳つながりで最近面白かったのは、幕末の偉人・吉田松陰の名言集『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』。
アドラーの言葉もそうだけど、吉田松陰の言葉も、心にグサッとくるものがあります。

TVドラマはあまり見ないけど……

日本のドラマはほとんど見ませんが、海外ドラマでは『24 -TWENTY FOUR』や『プリズン・ブレイク』が好きでした。と言っても、両方とも途中までしか見ていませんが。
TVドラマって、だいたい途中で飽きてしまうんです……。
最後に、そんな僕でも面白いと思えたドラマをいくつか。

ルーツ

1977年に製作されたアメリカABCのTVドラマシリーズ。高校生の頃、深夜に再放送されていたのを見て、とても記憶に残っています。
アメリカの闇歴史と言える奴隷制度を描いた物語で、原作者のアレックス・ヘイリーの祖先たちがモデル。
西アフリカのガンビアで生まれた少年クンタ・キンテが奴隷船でアメリカに連れてこられて奴隷となってから、その孫が自由を勝ち取るまでの物語。
人種差別とか民族紛争って日本人だとなかなか理解するのが難しいけれど、アメリカの人種差別のルーツはここに描かれていると言っていいでしょう。

大草原の小さな家

西部開拓時代のアメリカを生きた女性ローラ・ワイルダーの半自叙伝小説を原作にしたTVドラマ。
家族を題材にしたいわゆるホームドラマなんだけど、9シーズンも続いて主人公役のメリッサ・ギルバートも本当に子どもから大人になっていくので、見てるとすごく愛着が湧いてきます。
しかし、女優メリッサ・ギルバートは、子どもから大人になるまでずっと「ローラ」であり続けたが故の苦悩も多かったようで、その半生を綴った自叙伝『「ローラ」と呼ばれて 』のなかで、アルコール中毒やドラッグ中毒、整形手術などを告白しています。

ルーズヴェルト・ゲーム

最近見た日本のTVドラマで面白かったのは、池井戸潤・原作の『ルーズヴェルト・ゲーム』。なんだかんだサラリーマンの僕は、こうしたビジネスドラマに出てくる人たちに感情移入しやすい。
半沢直樹』も面白かったけれど、半沢のゴールが彼の個人的な復讐でもあったことを考えると、経営難の会社を建て直すために奔走する人々を描いた『ルーズヴェルト・ゲーム』のほうが観ていて清々しい気持ちになれます。

以上、個人的に何度でも繰り返し観たい映画・ドラマ、読みたい本でした。
すばらしい映像と本との出会いこそ、クリエイティブ・マインドの源泉だと思います。
さあ、今週末はちょっとTSUTAYAに行ってこようかな。

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  1. @RSSbyLovesnaej

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